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『映画かみさまみならい ヒミツのここたま』木下優樹菜 単独インタビュー

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『映画かみさまみならい ヒミツのここたま』木下優樹菜 単独インタビュー

フジモンの子供のしかり方にダメ出しし続けた

取材・文:浅見祥子 写真:高野広美

人間がモノを大切にする思いが魂となって生まれたモノの神様“ここたま”。小学生の四葉こころは家の隅っこにこっそり隠れて一人前の神様を目指すここたまと出会う。テレビアニメ「かみさまみならい ヒミツのここたま」を経て、初の劇場版が完成。ゲスト声優として、見習いここたまの憧れである一人前のここたま、ハピピナの声を担当した木下優樹菜が、夫でお笑いコンビ・FUJIWARAの藤本敏史や、二人の娘・莉々菜(りりな)ちゃん(4歳)、茉叶菜(まかな)ちゃん(1歳)とのにぎやかな日常を語った。

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娘がめちゃくちゃ喜んだ

木下優樹菜

Q:声優をやることに決まったとき、どう思いましたか?

もともと娘とテレビで観ていた作品でした。まず娘がハマり、やっぱり親もハマって毎週一緒になって観ていて。だからお話を頂いて最初に、莉々菜は喜ぶかな? と。それでぜひ、やりたいやりたい! って思いました。実際に莉々菜はめちゃくちゃ喜んだのですが、やっぱり嫉妬もあるみたいで。ママだけずる~い! とも言われました(笑)。

Q:アフレコの収録現場には娘さんも?

連れて行きませんでした、気が散るので(笑)。現実を見せて夢を壊したくないという思いもあったんですよね。声だけがわたしだと教えるとややこしいことになっちゃうから、完成した映画を見せて「ママがここたまの世界に入ったよ!」ということにしようかと。「莉々菜と茉叶菜を大切にしているから、ハピピナが生まれたんだよ」とかうまいことを言ったら信じてくれたので大丈夫かと思っています(笑)。

Q:莉々菜ちゃんはこのアニメのどこにハマったのでしょう?

ここたまたちがみんなかわいいし、生活する中で身近にあるものから神様が生まれるので共感しやすかったのかも。例えば莉々菜が自分のリップクリームを大切にしていたら、リップの神様であるキラリスが生まれるのかなあ? と思える。親としても、失くしちゃったら神様は生まれないよ! とモノを大切にすることを教えられるので、とてもいいアニメだなと思います。モノを大切にするって、人間の基本ですよね。自分も完璧に生きているわけじゃないので、子供にそう教えるのだから子供の前ではちゃんとやらないと、と気が引き締まるし。ただ、テレビで観ているとヒヤヒヤするときがあるんです。これ新しいここたまが生まれるパターンじゃないの!? って。絶対に、このここたま買って! ってことになるので(笑)。

子供と共に親も成長する日々

木下優樹菜

Q:女の子のツボを徹底して刺激しますよね。

主人公のこころがここたまのために作る「ここたまハウス」なんてまさにそうで。ここたまハウスはこころが家にあるもので作るので、よく見るとマグカップや腕時計やはかりが使われていたりします。女の子はきっと大好きですよね。自分も子供のころにあったらハマっていたはずです。実際には「美少女戦士セーラームーン」にいちばんハマっていました。あと男の子系に惹かれる性質もあって戦隊モノも好きでしたね。

Q:母親になって、心情的な変化はありましたか?

ありました。やっぱりこの子の親だから、という意識は常に持っていないとダメだなって。子育てをすると、子供と共に親も成長していくことを実感しています。自分はもう誰かの親で、一人じゃない。親がこうだと子供に迷惑だしなどと、日に日に考えるようになりました。

Q:それは仕事の仕方についてですか? それとも日々の行動の中で?

日々の行動ですね。例えば超疲れているとき、床に座って膝を立ててご飯を食べてしまうこともあるわけです。そういうとき、娘が見ていると思い直す。娘に直接、指摘されることもあります。「ママこないだ、ご飯のときに膝を立てたら怒ったよね?」って。つい汚い言葉を使ってしまったときも「バチが当たるよ、神様が見ているからね」とその言い方は優樹菜が子供に注意するときの口調そのまんまだったりして、もう何も言えない(笑)。ほんっとうにゴメンなさい! と謝るけど、そうやって母親も成長するんだなと。旦那に同じことを言われたらカチンとくるけど娘に言われちゃうと、「そうだよね、いけないねママ」って。

困ったときは、レアキャラの旦那に

木下優樹菜

Q:子育てをする中で、ご主人の存在は大きいですよね?

大きいです。ふだんは超だらしがないですが、子供に関することでは嫌な顔もせず、何でもやってくれますね。歯医者に連れて行ってとか車を出してとか迎えに来てとか……ありとあらゆることをお願いしています(笑)。

Q:子育て中、母親以外に父親という男性がいる、もう一人の大人の目があるって大事ですよね?

大事です。ふだんからママがしょっちゅうキレていて、もうわたしが怒っても説得力がなくなってきているんですよ(笑)。そこへたまにしか現れないレアキャラの旦那に頼むと、怒られた娘はすぐに泣いて言うことを聞いたりするので、ずるっ! って。

Q:ご主人はしかり方が上手なのでしょうか?

そこもダメ出しをしまくって、今に至るんですけど。以前は「ママがこう言ってるよ」とか、「こうしないとママに怒られるよ」という言い方をしたので、パパから見てどう思ってしかったのか言えばいいじゃん! って。今はピシっとしかってくれます。ただ「ママに怒られる前に、パパがしかっているうちに言うことを聞いて!」と言うこともあって、結局はわたしがラスボス!? と思ったりしますけど(笑)。

Q:ご自身が子供をしかるときに、気をつけていることは?

頭ごなしでなく、なぜママが怒るかを復唱させます。「今ママは何を怒ってる?」「わかんない」「こういうことをしたからだよね。誰が悪い?」「莉々菜」「何で悪いと思う?」「わかんない」「もう一回言うね」って。体力的に限界で本当に面倒くさいときは、突き放します(笑)。「好きにしていいよ。なぜママがこんなに怒っているかと言ったら、莉々菜がケガをしたり死んじゃったりするのが嫌だからだよ。でも病院に行きたいんだね。お巡りさんに捕まりたいんだね。じゃあさようなら!」って(笑)。結局なぜ親が怒るかと言ったら、危ない目に遭ったりするのを防ぐため。そのために怒る体力がないときは、究極のことを言うんです。5歳くらいの子って、ダメって言われると余計にやりたがったりするし。いろいろとやり方を考え、いつでも試行錯誤しています。

初めて登場する“ここたま界”に注目

木下優樹菜

Q:次女の茉叶菜ちゃんの子育ては、一人目のときと比べてどうですか?

ずいぶんラクです。カワイイですよ~、たまんない。でもあんな顔をして今のところ長女より気が強いです。1歳でまだ思いを言葉にできないもどかしさからか、顔を真っ赤にしてめちゃくちゃ怒るんですよ。おもちゃの取り合いになった長女が「いいよ、貸してあげる」と引くくらい。それを見て、あの莉々菜が引いた! と驚いたりするんですけど。しかも次女はとにかく泣かないんですよね。悔しくて泣くことはあっても、ちょっと転んで、今頭打ったよね? というときも泣かないです。この先、わたしの体力がもつかな……と。気の強い女が家に3人もいて旦那は大変そうです。娘たちの気の強さはママゆずりだと言っています。俺こんなに気が強くないもんって。

Q:成長して、暴れん坊になったらどうします?

そこはもう旦那に任せようかと(笑)。やっぱり素直がいちばんですよね。例えば今長女も気が強く、元気過ぎて大変だけど、遊び相手をしてくれた周りの大人たちが「でもこの子はさりげなくやさしいところがある」と言ってくれるんです。その長所をなくさないように育ってくれたらいいかなって。

Q:最後に声優に挑戦した感想はいかがでしたか?

それほどたくさんのシーンではないですし、深く役づくりをしてキャラクターを考えて演じるという感じでもなくて。「さばさばしていて、優樹菜さんをイメージしたキャラクター」と言っていただいたので、じゃあこのまま行きます! という感じでした(笑)。楽しかったです。

Q:映画の見どころを教えてください。

テレビアニメには登場しなかった、一人前のここたましか行くことができない“ここたま界”が初めて描かれるのが楽しみです。新しい仲間も増えるので、テレビで観てきた方には楽しんでもらいたいですね。今まで観たことのない子も、これを機にここたまちゃんに触れてもらって。映画が楽しかったら、過去のテレビアニメをDVDで観るのもきっと楽しいですよ!


木下優樹菜

2児の母とは思えないスレンダーな体で、かわいらしいしゃべり方。インタビュー中も自分のことを気が強いと言うけれど、むしろ芯がきっちり通った、けれど柔らかい感性を持った人なのだと実感した。子育ての仕方にも、そんな彼女らしい筋の通った考えが貫かれている。声優を務めたこの作品も、カワイイ娘たちと観るのだろうか。

映画かみさまみならい ヒミツのここたま 奇跡をおこせ♪テップルとドキドキここたま界』は4月28日より全国公開

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