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『(500)日のサマー』マーク・ウェブ監督、新作で楽曲に込めた思いを語る

マーク・ウェブ監督
マーク・ウェブ監督

 映画『gifted/ギフテッド』のトークイベント「Perspectives マーク・ウェブ×mito」が12日にApple 銀座で行われ、約3年ぶりに来日したマーク・ウェブ監督がmito(クラムボン)と共に音楽へのこだわりを語った。

【画像】日本のファンと仲良く交流するマーク・ウェブ監督

 『キャプテン・アメリカ』シリーズなどのクリス・エヴァンスが主演を務め、一緒に暮らす7歳のめいのメアリー(マッケンナ・グレイス)に天才的な才能が発覚したことから起こる日常の変化を描いた本作。『(500)日のサマー』が話題を呼び、『アメイジング・スパイダーマン』シリーズの監督にも抜てきされたウェブ監督が手掛けたヒューマンドラマとしても話題だが、本作に監督は「『アメイジング・スパイダーマン』はいろんな方が参加してとても責任の重い作品でした。なので、次はシンプルに観た方があたたかい気持ちになってもらえる映画を作りたかったんだ」と思いを込めたという。

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 ウェブ監督といえばミュージックビデオ(以下MV)出身で音楽の使い方も印象的だが、MVと映画の違いについては「MVでは常に音楽を聞いた上でどういうイメージが合うか考えて作ってきたので、映像を撮って音楽を付ける映画の作業は真逆だったので違和感がありました」ととまどいもあったそう。その上で、『(500)日のサマー』では「まずサントラを作ったんだ。(主人公)トムの思考を基準に選んだもので、そこから映画を構築していったといっても過言ではないよ」と述懐。本作では逆に映像の後に音楽を付けたそうで、「まずは物語の設定となったフロリダの町でどんな曲が流れているかリサーチして、それと同じ質感を再現するように努力したよ」と制作過程の違いを振り返った。

 中でも本作のサントラで使用したキャット・スティーヴンスの楽曲はあまりに有名なために入れるかどうか最後まで迷ったそうだが、「僕の出身の町の人達はそれほど映画を観ないけど、僕は常に自分の映画ではそういう人たちも観てあたたかい気持ちになってほしいという思いで撮っているんだ。だから、きっとこの曲なら楽しんでもらえるんじゃないかなと。あと、主人公のメアリーもこの曲を聞いたら好きになってくれるんじゃないかなと思い入れることにしたんだ」と選曲した理由を語った。

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 トークの後半では、mitoも『アイ・アム・サム』のダコタ・ファニングを思い出したという大ブレイクが期待される子役のマッケンナの発掘秘話についても言及。オーディションは苦労し彼女に出会うまでに800人を超える子役と会ったそうで、ウェブ監督は「面白い子で、部屋に入ってきたらホッチキスを猫に見立ててしゃべったり僕たちを笑わせてくれたんだ。それで、泣けさけぶシーンをお願いしたら『4~5分時間をください』と部屋を出て行ったのでクリスと心配したけど、戻ってきたら感情を爆発して泣きさけんでくれて、本当にびっくりしてこの子しかいないと確信したんだ」と当時の様子を振り返った。

 マッケンナは今年の夏には撮影で東京を訪れていたそうで、ウェブ監督いわく「東京愛がすごくて、ポケモンも大好きだし動物好きで原宿の猫カフェに行ったそうですごく喜んでいたよ。表情豊かで“歩く顔文字”って呼んでいるよ」と素顔はチャーミングな女の子だそう。ウェブ監督はトーク後にはファンの質問にも答えたり、サインにも応じたりなど日本のファンとの交流も楽しんでいた。(取材・文:中村好伸)

映画『gifted/ギフテッド』は11月23日よりTOHOシネマズシャンテほか全国公開

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