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伝説のフードファイター・小林尊を直撃!アメリカでの挑戦を語る

契約社会アメリカならではの苦労を語った小林尊
契約社会アメリカならではの苦労を語った小林尊

 トライベッカ映画祭(18th TFF)に出品された話題のドキュメンタリー作品『ザ・グッド、ザ・バッド、ザ・ハングリー(原題) / The Good, The Bad, The Hungry』について、“地上最強の胃袋”として名をはせたフードファイターの小林尊が、4月26日(現地時間)、単独インタビューに応じた。

【作品写真】フードバトルを描いたコメディー『喰いしん坊! 大食い開眼編』

 本作は、毎年アメリカの独立記念日である7月4日に開催される「ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権」で前人未到の6連覇を果たしたフードファイターの小林と、ライバルのアメリカ人ジョーイ・チェスナットとの対戦を振り返りながら、アメリカで大食い選手権が徐々にスポーツとして捉えられていく過程を描いたもの。ニコール・ルーカス・ハイムズが監督を務めた。

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 大食いの大会に参加しようと思ったのはいつ頃だったのだろうか。「幼稚園ぐらいから普通の子供より食べられると思ってはいましたが、大学生の時にカレー店のフードチャレンジをやって、友達が失敗する中、僕だけ成功したので、ちょっと自分には特別な才能があるのかなと思い始めました。そんな時、当時付き合っていた彼女が『TVチャンピオン』に推薦してくれて。あの番組で優勝したことで一つの職として続けていけると思ったんです」と小林。その後、「ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権」のディフェンディングチャンピオンの新井和響との出会いによって、アメリカの大会に目を向けるようになったそうだ。

 2001年の大会で、新井の記録の倍の量のホットドッグを食べて優勝し、アメリカのメディアに注目されるように。その様子はスポーツ専門チャンネルESPNで放映された。「優勝したときのインタビューで、『これはスポーツで、準備をして出ているんです』と必ず言うようにしていました。ESPNが放映を始めたときは、大食いはスポーツじゃないと言っていた人でも、少しずつ考えが変わるんじゃないか、と期待したんです」

 ずっと連覇していく中で一番苦しかったのは、自分との戦いになることだったと小林は語る。「僕だけが勝っていると、小林は別の存在で、ちょっと特別な体を持っているんじゃないか、そういう風に取る人も結構いました。でも、ライバルが出てきて、自分の記録に迫る人が出てくると、やっぱり盛り上がるんです。僕と同じくらい食べる人が出てくると、他の選手の言い訳も無くなって、みんなのレベルも上がってくる。だから、(ライバルとなった)ジョーイの存在は大きかったと思います」

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 大食い大会前のトレーニング方法については「水を飲んで胃のキャパシティを上げていきます。すると大会の頃には、飲む水の量が増えてくるので、胃の柔軟性が十分に高まったところで、大会に出る食べ物でシミュレーションしていきます。ただ食べるものは、食べるテクニックを磨くものなので、参加する大会によって違ってきますね」と小林。一方、精神面は「トレーニングの過程で気持ちが上がっていくタイプで、胃に入る量が増えていくことで、次第に気持ちも高まっていくんです。その期間は普段とはライフスタイルを変えてしまうので、人と外でお酒を飲むことが少なくなったり、部屋にいることが多くなったりします。自分のペースを作れないとストレスがたまるので、自分の世界に入っていますね」と明かした。

 「ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権」の大会に出場するようになってから、Major League Eating (アメリカ合衆国で開催されている早食い・大食いのスポーツ興行のシリーズ)と契約を結ぶことになったが、それは契約しないと出られないと言われたからだという。「色々細かく書いてあったのですが、その契約を結ぶと自分自身がやりたい活動ができなくなることを伝えました。すると、これをやってはいけないという別の契約を突きつけてきて。弁護士をつけてうまく立ち回ろうとしましたが、条件が厳しくなりすぎて……」数年後、契約を解消することを決断したそうだ。ビザのスポンサーもMajor League Eatingだったため、あえてリスクを負う道を選んだ形となった小林。現在もフードファイターとしてアメリカで活躍している。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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