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新海誠『天気の子』醍醐虎汰朗&森七菜の不思議な関係<アフレコ現場レポート>

大役を担う醍醐虎汰朗と森七菜
大役を担う醍醐虎汰朗と森七菜 - (C)2019「天気の子」製作委員会

 『君の名は。』以来の新海誠監督の新作となるアニメーション映画『天気の子』(7月19日公開)のアフレコ現場が5月にメディアに向けて公開され、この日の収録後に今作の主人公とヒロインの声を担当した醍醐虎汰朗森七菜がそろって囲み取材に参加した。アフレコ中、取材中、醍醐と森は絶妙なコンビネーションを見せていた。

【写真】笑顔たくさんのアフレコの様子

 本作は高校1年生の夏に離島から東京に家出をしてきた少年・帆高が、都会の片隅で、祈ることで天気を晴れにできるという不思議な力を持つ少女・陽菜と出会う物語。約2,000人が参加したオーディションを経て、醍醐と森の2人がそれぞれ、帆高と陽菜の声優に抜てきされた。

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天気の子
(C)2019「天気の子」製作委員会

 取材日には2人に加えて陽菜の弟・凪の声を務める吉柳咲良も参加し、クライマックスに近いシーンの収録がされていた。アフレコの雰囲気は終始和やか。演出を行ったりシーンの説明をする新海監督の言葉は常に丁寧で優しく、アフレコブースの中にいる声優陣も新海監督の言葉を聞く時は真剣な表情に変わるものの、終始、楽しそうで笑顔のあふれる収録風景だった。「国内興行収入250億円超えのメガヒットを記録した作品以来の新海誠作品」と思えば誰もが身を硬くしそうだが、不必要な緊張感のない、ものづくりの現場だった。

天気の子
(C)2019「天気の子」製作委員会

 アフレコ後に実施された囲み取材でそのことについて聞かれると、醍醐は「一番最初の頃はスタジオに入ると、慣れていない感覚だったので少し緊張していました。でも今はみなさんと仲良くなることができて、仕事をしにきているのか遊びにきているのかわからないくらいです。帆高であることに自信を持ってきたので、プレッシャーを考えるよりは役のことを考えようと思っています」とコメント。

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 森も「スタッフのみなさんが優しいので、最初の頃のような硬い感じはなくなり、ラフにのびのびとやらせていただいています。だんだんと自信がつき、『私が陽菜なんだ』という決意が出てきて、今は緊張はないです」と語った。

天気の子
(C)2019「天気の子」製作委員会

 そんな2人の関係は実に不思議だった。アフレコ中に「醍醐センパイ」とスタッフから“ヨイショ”をされて慌てた表情を見せて笑いをとりつつも、すぐに役に入って見事な演技を見せた醍醐。囲み取材中は記者たちからの質問を受けて「先に答えていいよ。七菜ちゃんが言わないことを言うから」と一つ年上らしく醍醐がリードをして実際に森の答えの補足をしたかと思えば、別の質問で少し口をすべらせた醍醐に森がつっこみを入れる。そして逆に森が質問に答える中で天然ぶりを発揮すれば、醍醐がつっこんだ。

 『君の名は。』のヒットを受けて日本中が注目する新作に、あえて新進気鋭の俳優を起用した新海監督は見事だ。どちらが「ボケ」でどちらが「ツッコミ」という役割分担が明確になく、その時によってコロコロと天気のように変わる森と醍醐の関係の中には大抜てきされた同士の深い絆があり、完成作への期待をさらに高めずにはいられなかった。(編集部・海江田宗)

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