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三谷幸喜、山本耕史演じる三浦義村は「つかみどころのなさ」が魅力 3作すべての大河に起用

21回より三浦義村(山本耕史)と八重(新垣結衣)
21回より三浦義村(山本耕史)と八重(新垣結衣) - (C)NHK

 映画『シン・ウルトラマン』の外星人・メフィラスも話題を呼んだ山本耕史三谷幸喜脚本の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(NHK総合ほか)でも、小栗旬演じる主人公・北条義時の良き相談相手でありながら、味方なのか敵なのかと視聴者を翻弄する坂東武者の三浦義村を好演している。三谷が執筆した大河ドラマ3本のすべてに出演している山本。三谷にとってはどのような俳優に映っているのだろうか……?

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 これまで三谷は、2004年放送の「新選組!」、2016年放送の「真田丸」、そして現在放送中の「鎌倉殿の13人」の3作品で脚本を執筆しているが、「新選組!」では、香取慎吾演じる近藤勇の盟友である土方歳三、「真田丸」では堺雅人演じる真田信繁と最初は反目していたが、心を通わせていく石田三成に。そして本作でも小栗演じる北条義時の盟友として、ことあるごとに言葉を交わす三浦義村と、どの作品においても主人公と深いかかわりのある役柄に山本を起用している。

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 三谷は「山本さんには毎回大河ドラマに出演してもらっていますが、今回何をやってもらおうかなと思っていたとき、つかみどころがないけれど、格好いい三浦義村がいいなと思ったんです」とキャスティング理由を述べると「『風と雲と虹と』(1976年放送)という大河ドラマで、加藤剛さん演じる主人公の平将門の親友・平貞盛(山口崇)のようなイメージ。なんとなく品があって気高いけれど胡散臭い。頭がいいんだけれど信用できない……みたいな。そんなイメージで演じてもらえたらいいなと思っていました」と語る。

22回より義村と義時(小栗旬)

 実際、義時の良き相談役という立場でありながら、6月19日放送の第24回「変わらぬ人」で義村は北条家が躍進していく情勢に対して「我が三浦は、かつては北条より力が上だった。それがこれほどまでに差がついてしまった。情けないと思わないのか」と本音を吐露するシーンがああった。三谷も「いまだに義村は敵なのか味方なのか、どんな奴なのか分からない。山本さんにはこのまま最後まで“分からない感”を貫いて欲しいですね」と述べていた。

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 さらに三谷は「実際、歴史を知っている方ならご存じだと思いますが、義村は暗躍しますよね」と加えると「これは僕の創作アイデアなのですが、彼には最後の最後に大博打を打とうと考えている。もしかしたら、ラスボス的な意味合いで物語に関わってくるのが、ひょっとしたら三浦義村かもしれないです」と期待をあおっていた。

 頼朝がこの世を去ると、鎌倉幕府では勢力争いが繰り広げられ、小栗演じる義時も、幕府のため、そして北条を守るためにこれまでと違った顔も覗かせることになる。三谷は「俳優さんにはいろいろなタイプの方がいますが、小栗さんは僕と共通言語を持っているように感じます」と相性の良さを述べると「僕がこういう風に演じて欲しいなと思って書いているものを、しっかり受け止めてくださっている。僕はこの作品が小栗さんの代表作になると勝手に思っているんです。後半、年を重ねることで、さらに義時の良さが出でくると思います」と後半戦の見どころを語っていた。(取材・文:磯部正和)

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