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杉咲花「ハンカチくださーい!」単独初主演『市子』監督のサプライズレターに感涙

監督からの手紙に涙がこぼれる杉咲花
監督からの手紙に涙がこぼれる杉咲花

 杉咲花が9日、都内劇場で行われた映画『市子』の公開記念舞台あいさつに登壇、戸田監督から感動のあまり感涙。MCももらい泣きする一幕があった。この日は、若葉竜也戸田彬弘監督が来場した。

杉咲花が涙『市子』公開記念舞台あいさつ【フォトギャラリー】

 戸田監督が、主宰する劇団「チーズtheater」の旗揚げ公演でもある舞台「川辺市子のために」を自ら映画化した本作。3年間一緒に暮らしてきた恋人・長谷川義則(若葉)からプロポーズされた翌日に突如失踪してしまった川辺市子(杉咲)の壮絶な半生を描く。

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 単独初主演映画が公開を迎え、「嬉しいという言葉しかありません」と感慨に浸る杉咲。8日の初日に同劇場で行われた、戸田監督のティーチインにも内緒で訪れていたといい、戸田監督のもとにサインをもらう観客が列を作る光景に「言葉にできないような幸福に包まれました」と笑顔。また若葉は、地元の友人や映画関係者から「杉咲花、本当にヤバい」という感想をもらっていることを明かした。

戸田彬弘監督、杉咲花、若葉竜也

 一同が撮影エピソードを語り合った後、戸田監督が若葉にサプライズ。本作のオファー時、杉咲は戸田監督から手紙をもらったが、若葉はもらっていないと度々取材で話していたことから、戸田監督が手紙を用意。「この映画で監督人生を終えてもいいと思っていた」こと、映画を愛する若葉の姿を見て「こんなに素敵な俳優さんがいるならまだまだ映画を続けたい」となど思いがつづられた手紙に、若葉は「うれしいです。ずっと根に持ってたんで。もらいました!」と満面の笑みを見せた。

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 続いて杉咲にもサプライズレターがあることがわかると、若葉が「俺、一通また足りなくなる。イタチごっこ」とボヤく一幕も。そんな中、戸田監督から「一生の宝物になりました。杉咲さんが市子を引き受けてくださったから、この映画はここまで大きくなれたと確信しています」と感謝の言葉を贈られた杉咲は涙が止まらず、「誰かハンカチくださーい!」と呼びかけて笑いを誘った。

 最後に、杉咲は「この作品は、またいつか……と簡単に願えるくらいすぐには生まれない作品だと思っています。手前味噌かもしれないですけど、自分はそう信じてやまないです」と自信をのぞかせ、「それだけ異質で、とてつもないエネルギーを秘めた作品を描き切った戸田監督や、何の屈託もなくそこにいる人を愛してくれる若葉竜也さんという俳優をはじめ、素晴らしい制作陣の方々が集まって映画を作れたことを幸せに思っていますし、最高の経験になったと思います。市子に関わる時間が楽しすぎて愛しているので、この舞台あいさつが終わるのが寂しいです」と素直な思いを告白。

 そして、「人間の複雑なところにアクセスした作品だと思います。自分の喜びや悲しみ、怒りとかを全て人にわかってもらうことができないように、自分たちも他者をわかることができなくて、わからないことを受け入れることが人と関わる縁(よすが)だと思っています。だからこそ想像を続けたいし、恥ずかしくても関わろうとしてみませんか? と思います。劇場を出た皆さまが友達や家族、すぐ隣を歩く人、遠い国に住む人のことを想像するような時間が生まれたらうれしいです」と呼びかけ。

 そんな杉咲の姿にMCの奥浜レイラまでもらい泣き。「大きなものを持ち帰っていただけるんじゃないかと思います」と話すと、杉咲は「ありがとうございます。うれしいです」と感激していた。(錦怜那)

映画『市子』はテアトル新宿、TOHOシネマズシャンテほか全国公開中

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