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トラウマ級に怖い!11月の5つ星映画5作品はこれだ!

今月の5つ星

 数々の新記録を樹立している大ヒットホラー『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』がついに日本上陸! 日本を舞台にしたオスカーノミネートアニメーションのほか、鈴木紗理奈の熱演が国際映画祭で女優賞受賞の快挙をもたらした実話に基づくドラマ、トム・フォードの監督2作目となるミステリー、ロバート・パティンソン史上最高の演技と評判の話題作をピックアップ。これが11月の5つ星映画5作品だ!

ノクターナル・アニマルズ
(C) Universal Pictures
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恐ろしくも一瞬たりとも目を離せない

ノクターナル・アニマルズ

 成功したファッションデザイナーで、『シングルマン』で鮮烈な監督デビューを飾ったトム・フォードの監督第2作は、20年前に離婚した夫(ジェイク・ギレンホール)から突然、暴力的な小説が送られてきたスーザン(エイミー・アダムス)の姿を描いたノワールスリラー。小説にのめり込むスーザンの頭の中をそのまま映し出したかのような映像は暴力に満ちており、恐ろしくも一瞬たりとも目を離せない真のサスペンスになっている。しかし、本作が現在のシーン、過去のシーン、小説のシーンを織り交ぜながら本当の意味で語っているのが、「簡単に消費されがちな現代の人間関係について」という部分が面白いところ。フォードがそうした概念を大切に思っているというのはちょっと意外だったし、華々しくきらびやかな舞台をホームグラウンドにしてきた彼だからこその痛烈な皮肉がある。前作でも見せた細部までこだわるフォードの美意識は、三つのパートが絶妙にリンクする本作でこそ最大の効果を発揮しえたと言っていい。(編集部・市川遥)

映画『ノクターナル・アニマルズ』は11月3日より公開

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IT/イット “それ”が見えたら、終わり。
Warner Bros. / Photofest / ゲッティ イメージズ
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トラウマ級に怖い!けれど心がチクリ…珠玉のジュブナイルホラー

『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』

 ホラー小説の大家スティーヴン・キングの代表作を映画化。1980年代のアメリカの田舎町を舞台に、人知れず子供たちをさらうある存在に気がついた少年少女たちを、奇怪な現象が襲う。普段はピエロの姿をした変幻自在の怪異ペニーワイズ(ビル・スカルスガルド)が仕掛けるワナは、少年たちのふとした日常にするりと侵入してくるため、とにかく気が抜けない。チクチクとトラウマを刺激してくるアイデア満載のホラー描写も見どころだ。ペニーワイズの見た目は1990年に映像化されたテレビ版の方が恐ろしいが、その分、子供たちを襲う恐怖がより際立つ。また、学校でも家でも孤立した“ルーザーズクラブ”の子供たちの青春を描いた、郷愁を誘うジュブナイル物としても必見。ひたすらに怖いのに、観た後は不思議と心にさわやかな風が吹き抜ける。珠玉の青春映画『スタンド・バイ・ミー』にも通じる、傑作キング映画に連なる一本だ。1980年代の美少女像を見事に体現したベバリー役のソフィア・リリスをはじめ、次世代スターの青田買い映画としても注目!(編集部・入倉功一)

映画『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』は11月3日より公開

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グッド・タイム
(C) 2017 Hercules Film Investments, SARL
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演技がうますぎる監督なくしてグッド・タイムなし!

グッド・タイム

 今年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出され、主演のロバート・パティンソンがキャリア史上最高の演技と評されたクライムスリラー。知的障害のある弟のために貧困から抜け出そうと一途な思いを貫く兄を熱演。役がパティンソンに乗り移ったかのような鬼気迫るパフォーマンスは、ずさんな犯罪計画で弟を光の当たる場所へ導こうとする兄の切実で痛すぎる愛を見事に表現している。ストーリーの肝となる弟にふんしているのは、監督でもあるジョシュ&ベニー・サフディ兄弟の“演技がうますぎる弟”ベニー。彼なくしてこの映画に奥行きは出なかった。『神様なんかくそくらえ』で第27回東京国際映画祭東京グランプリ(最高賞)と最優秀監督賞をW受賞した新進気鋭のサフディ兄弟が、地元ニューヨーク・クイーンズの貧困地区を舞台に描く兄弟映画。次の一手を打つごとに悪循環に陥り、から回る兄の無念さ、純粋な弟が自分の意志で一歩ずつ前へ進もうとする姿が深く心に残る。(編集部・小松芙未)

映画『グッド・タイム』は11月3日より公開

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キセキの葉書
(C) 2017「キセキの葉書」製作委員会
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人の心を動かすのはいつだって「気持ち」

キセキの葉書

 鈴木紗理奈がマドリード国際映画祭で最優秀外国映画主演女優賞を受賞した話題作。阪神淡路大震災から半年後の兵庫県西宮市、脳性まひの娘の介護に追われる主婦・美幸は母親に援助を断られ、心身共に追い詰められるも発想の転換で見事に立ち直る。しかし、関係がこじれていた母親が認知症とうつ病を併発してしまう。母と娘の確執はこれまでにも幾度となく描かれてきたが、本作では子供が生まれ母親という同じ立場になったからこそ芽生えた愛憎が病を通じて浮き彫りになっていく。“病は気から”とはよく言ったもので、本作もまた「気持ち」の持つ力が関係だけでなく病も改善させ、奇跡を起こす。「気持ちだけで人を助けることってできますか?」「それ以外に何がある?」主人公の気持ちを後押しする劇中のこの至極シンプルな会話に全ては集約されているように思う。映画祭で評価された、過酷な人生を明るく演じた鈴木の存在感はもちろん、脳性まひの娘を演じた八日市屋天満の恐ろしいまでの名演に、母親を演じた赤座美代子の熱演。誰が欠けてもこの奇跡の物語は形にならなかったはず。人の心を動かすのはいつだって相手を思う「気持ち」なのだ。(編集部・浅野麗)

映画『キセキの葉書』は11月4日より公開

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KUBO/クボ 二本の弦の秘密
(C) 2016 TWO STRINGS, LLC. All Rights Reserved.
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古いのに新しい!胸が躍る美麗アニメ

KUBO/クボ 二本の弦の秘密

 アカデミー賞長編アニメ映画賞にノミネートされた『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』が、ついに日本公開。製作を手掛けたのは、高い技術力を誇るアニメーションスタジオ・ライカ。まずストップモーションアニメとは思えない表情豊かなキャラクターたちが魅力的! 主人公の少年・クボの表情は4,800万通りあるといい、セリフよりも雄弁な瞳は思わずじっくり見つめてしまうほど。それでいて、ストップモーションアニメならではの実在感と、実写では表せないような繊細な美しさと鮮やかさに胸が躍る。とりわけ、クボが奏でる三味線の音色で折り紙を操る場面は、どれも印象に残る。紙の質感や温もりを残しつつクボの意のままになる折り紙が、日本の文化を美しく表現していてなんだかうれしくなってくるくらい。ビジュアルを一目見てわかるとおり、古き日本が題材であり、親しみがある点は多い。寓話や伝承に通じるようなストーリーのため意外性はないが、丁寧に紡がれる作り込まれた物語は心に響く。(編集部・小山美咲)

映画『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』は11月18日より公開

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