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どうなる?『アナと雪の女王2』を大胆予想!

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 世界中で大ヒットを記録し、日本でも社会現象と言えるほどのブームを巻き起こした『アナと雪の女王』が帰ってくる! 2019年11月22日に日米同時公開が決定している『アナと雪の女王2』。ここでは予告編や事前情報をもとに『アナ雪2』の内容を大胆予測してみたい。(大山くまお)

巨大な試練に立ち向かうエルサ

アナと雪の女王
Disney / Photofest / ゲッティ イメージズ

 今年2月と6月に公開された予告編では、1作目よりもシリアスでダークな世界観が強調されていた。

 いずれも荒れ狂う夜の海を凍らせて、海上を駆け抜けようとするエルサの姿から始まっている。ドレスの装飾を外し、ブーツを脱ぎ、髪を縛って、険しい表情を見せるエルサ。魔法を使っても巨大な波に何度も行く手を阻まれ、海中に叩き落とされるが、それでも諦めずに前に進む。エルサが王女という立場から離れ、一人の女性として試練に決然と立ち向かう物語を象徴しているかのようだ。

 大まかなストーリーは、現地時間6月11日に予告編がアップされたYouTubeのウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオのページに掲載されている。

 「なぜ、エルサは魔法の力を持って生まれたのか? その答えが彼女を呼び、彼女の王国を危機に陥れる。アナ、クリストフ、雪だるまのオラフ、トナカイのスヴェンと共に、彼女は危険だが、驚異に満ちた旅に出ることになる。『アナと雪の女王』では、エルサは自分の力はこの世界には強すぎると恐れた。『アナと雪の女王2』では、彼女は自分には十分な強さがあると願わなければいけない」

 『アナ雪2』では、エルサの魔法の謎を解き明かすための冒険の旅が描かれる。第2弾の予告編では、リヴィング・ロックの谷に住む妖精、トロールの長であるパビーがエルサにこう語りかけていた。

 「エルサ、過去は思っているものと違うかもしれない。君は真実を見つけなければいけない。北に行くのだ。魔法にかけられた地を越え、未知の世界へと。……でも気をつけるのだぞ。我々はエルサのパワーがこの世界には強すぎると恐れてきた。今は大丈夫であると願うしかない」

 監督のジェニファー・リーも認めているとおり、『アナ雪2』はエルサとアナが故郷のアレンデール王国から遠く離れた場所で、魔法の謎を解くための冒険を繰り広げるストーリーだというのは間違いない。

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鍵を握るエルサとアナの両親

 予告編には一瞬だけ、新しい女性キャラクターが登場する。役どころ以前に名前もわかっていない。同じシーンには男性の新キャラクターの姿もある。

 かつて「#GiveElsaAGirlfriend(エルサにガールフレンドを)」というキャンペーンがSNSで流行していたこともあり、彼女がエルサの恋人なのではないかという説が流れたが信憑性はない。有力なのは彼女がエルサとアナの母親、後のアレンデール王妃ではないかという説だ。男性のキャラクターはアレンデール国王ということになる。

 エルサの魔法の力がどのようにして生まれたのかを解くための物語なら、『アナ雪』ではほとんど語られなかった彼女の両親に焦点が当たってもおかしくない。オリジナル歌曲を作詞・作曲するロバート・ロペスクリステン・アンダーソン=ロペスは昨年3月に「Variety」のインタビューで「私たちは(彼女たちの)両親について深く知ることができました」と語っている。

 第1弾の予告編は、紅葉の国をエルサとアナ、クリストフ、オラフ、スヴェンが見下ろすところで終わっていたが、これは彼らが両親の故郷にたどりついたと考えることができないだろうか?

 その他にも、英メディア「Daily Express」では新キャラクターの彼女が“秋”の象徴であり、今後、“春”と“夏”を象徴するキャラクターが登場するのではないかという予想もある。もちろん、エルサが“冬”の象徴ということになる。

 なお、新キャストとしてテレビシリーズ「THIS IS US/ディス・イズ・アス」(2016~)、『ブラックパンサー』(2018)のスターリング・K・ブラウン、『レスラー』(2008)、テレビシリーズ「ウエストワールド」(2016~)などのエヴァン・レイチェル・ウッドが発表されている。

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新キャラクター、ノック

 物語の鍵を握る新キャラクターとして登場するのが「ノック(NOKK)」。予告編で海中に落ちたエルサが出会う光る眼を持つ馬のことで、ディズニーによって“神話に登場する水の精霊”と説明されている。名前はゲルマン神話などに登場する、他の生物の姿に変身する水の精霊、ノッケンから採ったものだろう。

 海の力で馬の形になり、森の秘密を守るというノックは、エルサに過酷な試練を与える存在とも言われている。物語の中で、どのような役割を果たすのだろうか? まだ謎に包まれたキャラクターだと言えるだろう。

 謎といえば、アナが驚きの表情で見つめた、アレンデール王国の空中に浮かぶひし形の雪の結晶の正体もまだわからない。

 この結晶は今年2月に公開された『アナ雪2』のティーザーポスターにもデザインされているが、よく見ると結晶のデザインは4種類あることがわかる。この結晶はなぜ生まれたのか? また、4種類の結晶が何を意味しているのだろうか? 今後の情報に注目だ。

シスターフッドの物語

ジェニファー・リー
ジェニファー・リー監督 - Larry Busacca / Getty Images for Tony Awards Productions

 『アナ雪2』の監督は、前作で女性として史上初めてのウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの長編映画の監督となったジェニファー・リー(クリス・バックと共同)。そして、『アナ雪2』には新たな脚本家としてアリソン・シュローダーが参加する(リーと共同)。シュローダーは、1960年代のNASAで活躍した黒人女性スタッフの姿を描く『ドリーム』(2016)の脚本で、アカデミー賞や全米脚本家組合(WGA)賞などの脚色賞にノミネートされた実績を持つ。

 『ドリーム』は3人の黒人女性がお互いに支えながら差別と戦い、大きな壁を乗り越えていく物語だった。彼女たちのベースになっていたのは向上心と女性たちの連帯、シスターフッドである。

 『アナ雪』もまさにシスターフッドの物語だ。困難を打ち破ったのは王子様のキスではなく、エルサとアナのシスターフッドだった(クリストフ、オラフとの友情も)。女性監督と女性脚本家がチームを組んだ『アナ雪2』の予告でも、謎の巨石と靄の向こうへ踏み込むとき、2人はしっかりと手をつないでいる。

 『アナ雪』では姉妹が一度決別してから再び関係を結ぶまでを描く物語だったが、『アナ雪2』は強い絆で結ばれた姉妹がともに困難に立ち向かう物語になるはずだ。

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