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マーベル「ホークアイ」クリント・バートン戦いの歴史

 マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の新ドラマシリーズ「ホークアイ(原題) / Hawkeye」が、11月24日よりDisney+(ディズニープラス)で独占配信される。配信を前に、ドラマのタイトルロールとなっている弓の名手ホークアイことクリント・バートンのこれまでの戦いを、MCU作品の歴史と共に振り返る。(文・構成/zash)

※以下、過去のMCU映画のネタバレを含みます。作品をまだ見ていない方はご注意ください。

キャラクター紹介

クリント・バートン/ホークアイ(ジェレミー・レナー

アベンジャーズ屈指の弓矢使い! - Walt Disney Studios Motion Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

 国際平和維持組織S.H.I.E.L.D.(シールド)のエージェント。超人的な力はないものの、類まれなる身体能力の高さと驚異的な視力、そして優れた射撃能力を駆使して、最強チーム・アベンジャーズの一員として活躍している。

 クリントは、トリック・アローと呼ばれる矢をシチュエーションに応じて使いわける。敵をかく乱させる役割を果たすものや、敵の攻撃をかわしたり窮地を脱する時に使用するグラップルワイヤーなどがある。その他、ダガーナイフ、警棒、刀剣などバリエーション豊かな武器を使用。アクロバティックな戦闘スタイルで魅せる。

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コールソンの一言でさっそうと登場

マイティ・ソー』(2011)

 MCUにおけるクリントの初登場は、2011年の『マイティ・ソー』だった。アスガルドから追放され地球へとやって来た雷神ソー(クリス・ヘムズワース)が、弟のロキ(トム・ヒドルストン)が差し向けた強敵たちと対峙しながら、神としての責任を学んでいく姿が描かれる。

 劇中、ソーがムジョルニアを求めてニューメキシコ州のS.H.I.E.L.D.ベースキャンプに侵入した際に、フィル・コールソン(クラーク・グレッグ)の「スナイパーを上に待機させろ」の一言で、弓を片手にさっそうとリフトに乗り込むのがクリントだ。S.H.I.E.L.D.の一員としてソーに狙いを定める“鷹の目”だったが、結局コールソンから攻撃の命は下ることなく、矢を放つことはなかった。

侵略者を蹴散らす!ニューヨーク決戦で名シーン誕生

洗脳から回復したクリントが大暴れ! - Walt Disney Studios Motion Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

アベンジャーズ』(2012)

 クリントの活躍が本格化した作品は、MCUのヒーローが一堂に会した『アベンジャーズ』(2012)である。ペガサス計画(S.H.I.E.L.D.による四次元キューブの研究)の保安責任者としてエリック・セルヴィグ(ステラン・スカルスガルド)の監視に目を光らせていたクリントだったが、突如現れたロキに洗脳されてしまい、四次元キューブ(テッセラクト)の強奪に一役買ってしまう。

 S.H.I.E.L.D.の裏切り者とみなされたクリントは、その後もロキの配下で、イリジウム奪取やヘリキャリア襲撃の片棒を担がされる。その後、ヘリキャリア内で戦友ナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウ(スカーレット・ヨハンソン)の手によって正気を取り戻したクリントは、紫と黒のおなじみの戦闘服に身を包み、アベンジャーズに合流。クライマックスのニューヨーク決戦では、バスに閉じ込められた人々を救出しながら、矢を抜いては放ちの連射で、侵略者・チタウリを蹴散らした。ビルから飛び降りながらグラップルワイヤーを放つ場面は、屈指の名シーンとして認知されている。

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君はアベンジャーズだ…新米ヒーローに勇気を与えた名言

本作でクリントが家庭持ちだったことが判明! - Walt Disney Studios Motion Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)

 クリントの活躍が目立った作品として、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)は絶対に外せない。ヒドラの残党バロン・ストラッカーがロキの杖(セプター)を使い、人体実験をしているとの情報を掴んだアベンジャーズは、東欧ソコヴィアの研究施設を襲撃。ここでクリントは、人体実験で特殊な力を得た双子の兄妹ワンダ・マキシモフ/スカーレット・ウィッチ(エリザベス・オルセン)とピエトロ・マキシモフ/クイックシルバー(アーロン・テイラー=ジョンソン)と対峙することになる。

 クリントは、卓越した弓術と強い精神力で善戦はするものの負傷。その後、アイアンマンやキャプテン・アメリカといったアベンジャーズの面々を一時的な隠れ家として農場へと案内し、そこで家族がいることが判明。ソコヴィアでのウルトロン軍団との戦闘ではワンダとピエトロと共闘し、気持ちが折れかけたワンダに「君はアベンジャーズだ」という一言で勇気を与えた。戦いも終幕を迎えようとしていた矢先、逃げ遅れた少年を救おうとしてクリントはウルトロンからの反撃を受けるが、最後はピエトロが彼らの命を救った。クリントは、ピエトロへの恩義から次男のミドルネームに彼の名を付ている。

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アベンジャーズ分裂…かつての戦友とバトル

チームキャプテン・アメリカとして旧友と激突 - Walt Disney Studios Motion Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)

 アベンジャーズを国連の配下に置くソコヴィア協定を巡り、スティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカ(クリス・エヴァンス)とトニー・スターク/アイアンマン(ロバート・ダウニーJr.)が対立。彼らはライプツィヒ・ハレ空港で大乱戦を繰り広げることになるのだが、ヒーロー引退を決めていたクリントもまた、戦いに参加せざるを得なくなる。

 クリントはキャプテン・アメリカ陣営の一員として、ワンダやスコット・ラング/アントマン(ポール・ラッド)らと共闘。仲間を乗せるためクインジェットを目指し、アイアンマンやかつての戦友ブラック・ウィドウと熾烈な戦いを繰り広げた。しかし、クリント自身は最終的にラフト刑務所に収監されることになってしまう。

家族を失い復讐の鬼に

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は不参加だったクリント - Walt Disney Studios Motion Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)

 最凶最悪のヴィラン・サノス(ジョシュ・ブローリン)の指パッチンにより、全宇宙の約半数の人口が失われた世界。ホークアイもまた家族が消失してしまい、その復讐心を晴らすかのように、世界中の悪党を抹殺する日々を送っていた。復讐の鬼・ローニンと化してしまった彼は、東京でヤクザのアキヒコ(真田広之)に刃を立てた後、ナターシャの手によりアベンジャーズに連れ戻される。家族を取り戻す最終手段である「タイム泥棒作戦」に参加し、2014年の惑星ヴォーミアへソウルストーンの奪取に向かった。

 だが、ナターシャと共に赴いたヴォーミアで試練が待ち受けていた。ソウルストーンの番人レッドスカルより、「ストーンを手にするためには愛する者の死」が必要であると告げられ、クリントは自らの死を決意する。しかし、ナターシャもまた死を覚悟していた。お互いの命を尊重しあう二人は自らの死をかけて熱戦を繰り広げるが、最終的にはクリントの腕から離れたナターシャが命を落とすことになってしまう。あまりにも大きすぎる犠牲を払いストーンを手にしたクリントらアベンジャーズは、彼女の死を無駄にしないためにも、6つのインフィニティ・ストーンをナノ・ガントレットにはめ込み、再び指パッチンを行った。

 ストーンを狙うサノスからガントレットを守り抜くため、アベンジャーズとしてサノス軍と最後の戦いに挑んだクリント。アイアンマンの命を賭した行動によって世界は救われ、クリントは復活した家族と共に暮らす自宅農場へと帰ることになった。トニー・スタークの葬儀に参列した際、同じく愛する者(ヴィジョン)を失ったワンダと湖畔で語り合う姿が印象深い。

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ホークアイも世代交代?どうなるドラマシリーズ

2代目ホークアイ誕生? -「ホークアイ」撮影現場でのジェレミー・レナー&ヘイリー・スタインフェルド - James Devaney / GC Images / Getty Images

 最新作「ホークアイ(原題)」はクリントを主人公にしたドラマシリーズであり、『アベンジャーズ/エンドゲーム』後の世界で物語が展開。若きアーチャーであるケイト・ビショップ(ヘイリー・スタインフェルドが登場し、ホークアイの後継者として成長していく姿が描写されると見られる。

 また、『ブラック・ウィドウ』(2021)でナターシャの“妹”エレーナを演じたフローレンス・ピューが出演するとも報じられおり、MCUの新たな発展に一役買う作品として大きな期待が寄せられている。

エレーナの次なる標的は… - 画像は『ブラック・ウィドウ』より - Walt Disney Studios Motion Pictures / Photofest / ゲッティ イメージズ

 そのほか、ケイトの母親エレノア役でヴェラ・ファーミガ、ジャック・デュケイン役でトニー・ダルトン、マヤ・ロペス役でアラクア・コックス、マヤの父親ウィリアム役でザーン・マクラーノン、カジ役でフラー・フィーが出演。監督は、女性監督ユニットのバート&バーディリス・トーマス、脚本を名作「MAD MEN」などを手掛けたジョナサン・イグラ執筆がするなど、製作陣も精鋭揃いだ。

 ストーリーなど未だ謎に包まれたままのドラマシリーズだが、MCUフェーズ4の今後につながる作品であることは間違いない。予告編や新ビジュアルなど、続報が待たれる。

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