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木村拓哉はブレない!『HERO』シリーズ生みの親が語る原点とは

映画『HERO』インタビュー

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「ショムニ」「古畑任三郎」シリーズなどの名演出家としても知られる鈴木雅之監督
「ショムニ」「古畑任三郎」シリーズなどの名演出家としても知られる鈴木雅之監督

 木村拓哉主演の国民的人気シリーズ「HERO」の生みの親、鈴木雅之監督が最新映画『HERO』について、そして本シリーズの原点について三つの角度から語った。

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 本作で、主人公・久利生公平をはじめとする城西支部の面々は、大使館絡みの事件に立ち向かう。ところが、大使館は治外法権に守られており、日本の司法が及ばない。「その壁はどうしたって越えられないものなんですよ。ただ、『壁』を描いたことで、逆に検事たちの法に対する精神が見えてきたと思うんです。『壁』は目に見えないものですからね。監督としては苦労しましたけど、苦労した分、間違っていなかったと思えました。結果が出ようが出まいが、検事たちは法に対して真摯(しんし)であるし、どんな相手が来ても守るべきものはある。それが浮き彫りになったと思います」。

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 主演の木村拓哉については「木村くんとは長い付き合いになりますが、役者という仕事においてブレていない。取り組み方、楽しみ方がまったく変わらないんです。だから久利生もキープできている」と絶賛する。「例えば、久利生って意外に真っ当なことを言っているんですよ。『人の目を見て話したいんだ』とか、普通だったら照れくさかったりもする。でも木村くんは、どうやったらそれが成立するかを考える。考えた末の『こうなる』という提示。結果、久利生なら、木村拓哉なら『言える』ものになっている。ストレートに、カメラを見ながらあのセリフが言えるんだから、木村くんはスゴいですよ」。

 昨夏の「HERO」シーズン2では、プロデューサーが若返った。とかく真面目な方向に行きがちなところを、脚本の福田靖と共に何とか守ったという。「ドラマにしても映画にしても、その都度イチから始めるわけですが、どれだけ最初の精神を持ち続けられるか。そこは大事にしました。もっとくだらないバカな話をしよう。笑っちゃう話にしよう。教訓めいたことは言わずに、もっと検事さんの日常に向かおう。『きちんとしていないこと』をきちんとしよう、と(笑)」。ブレない精神、ブレない木村拓哉、そしてブレない笑い。それこそが『HERO』が愛される理由だろう。(取材・文:相田冬二)

映画『HERO』は全国公開中

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