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高畑勲、怖かったと本音ポロリ ジブリ初の海外共同作品に参加

今作ではアーティスティック・プロデューサーを務めた高畑勲
今作ではアーティスティック・プロデューサーを務めた高畑勲

 スタジオジブリ最新作『レッドタートル ある島の物語』でアーティスティック・プロデューサーを務めた高畑勲が1日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われた完成披露舞台あいさつに登壇、「たいそうな肩書きですが、そんな役割はできていませんよ」と謙遜するが、「自分が(監督として)作るわけではないということが面白くもあり不安でもありました」と心境を吐露した。イベントにはマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督、鈴木敏夫プロデューサーも登壇した。

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 鈴木プロデューサーから長編映画制作の打診を受けた際、「尊敬する高畑監督に助言をいただくこと」という条件を出したヴィット監督は当時を振り返り、「長編映画を作るためには多くの才能が必要です。そんな中、複雑で繊細な物語をまとめながら作っていく経験を持つ人の助言は絶対必要だったのです。高畑監督や鈴木プロデューサーなら長編を作るための大変な悩みをわかってくれると思ったのです」と語る。

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(左から)鈴木敏夫プロデューサー、マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット監督、高畑勲

 そんなヴィット監督に「僕は彼の短編アニメ『岸辺のふたり』を観てびっくりしました。何回観たかわからない。作品の中に奥深いものを発見させるために何度も学生の授業で使いました」と世界観を絶賛したものの、「突然鈴木さんの提案を聞いたときは、すごいことだけど怖かった」と本音をもらす高畑。その理由を「マイケル監督は個人的なスタイルで短編を作ってきた。長編はチームでやらなくてはいけないので、その部分は不安だったのです」と説明した。

 しかしそんな不安は杞憂に終わるほど素晴らしい連携で作品は出来上がった。高畑は「いろいろなことを見事に乗り越え、出来上がった作品は素晴らしいものでした。おめでとう。そして最高の仕事をありがとう」とヴィット監督に感謝の意を述べていた。(磯部正和)

映画『レッドタートル ある島の物語』は9月17日より全国公開

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