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異人種間の結婚禁止、投獄されたカップル…コリン・ファース製作映画

製作者として携わった理由とは? コリン・ファース
製作者として携わった理由とは? コリン・ファース - Jason LaVeris / FilmMagic / Getty Images

 映画『英国王のスピーチ』の演技派俳優コリン・ファースが、製作に携わった話題作『ラヴィング(原題) / Loving』について、11月4日(現地時間)ニューヨークのリーガル・ユニオン・スクエア・スタジアム14で開催された特別試写後のQ&Aで語った。

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 1958年に白人男性リチャード(ジョエル・エドガートン)と黒人女性ミルドレッド(ルース・ネッガ)は、人種を超えた愛情から結婚したものの、当時バージニア州で異人種間結婚は違法とされていたため、逮捕されてしまう。だがミルドレッドは、この理不尽な法律に対抗するため弁護士の助けを得て、法の改正のために立ち上がる。映画『テイク・シェルター』のジェフ・ニコルズがメガホンを取った。

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 コリンが製作者として携わった理由は「2009年に本作の製作者ナンシー・バースキからこの実話を聞いた。僕の父は歴史学者で、特に本作の舞台である公民権運動の時代に詳しかったことから、この題材に興味が持てた。本作が特別なのは、最初この二人(リチャードとミルドレッド)は活動家ではなく、活動家になることにも興味を示していない点だ。実際に彼らが住んでいる家の近くで公民権運動の行進が行われていたこともあったが、彼らは(異人種間の結婚であることから)あえて人の目を避けていた。だが、そんなごく普通の彼らが、アメリカの歴史の中でも、最も重要な法(異人種間結婚禁止法)を変えさせることになる」と説明した。

 リチャードとミルドレッドの誓いは固いものだった。「もし彼らが離婚していたら、お互いがそれぞれ育った家族のもとへ戻り、彼らの結婚前のように、ごく普通の生活を送ることができていたかもしれない。ただ、他の誰もそのこと(離婚)について、彼らを説得して別れさせることができなかった」と、二人が強い絆で結ばれていたことを語った。

 ミルドレッドは特徴的で、明確な話し方をする。「ルースは、そんな特徴的な話し方をするミルドレッドを、スクリーンテストで完璧に演じていた。僕は本作には製作者として関わっていたから、もしこの役をスター俳優に演じてほしかったら、予算を倍にもできたが、ジェフは40日で35ミリのカメラで撮影したかったため、彼のビジョンで撮影することを尊重して、予算は妥協した。ただ最終的にルースを雇って正解だった」と明かした。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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