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アメリカで最も権威あるキャスターの1人が手掛けた注目のテレビシリーズとは

アメリカを代表するアンカーウーマンのケイティ・クーリック
アメリカを代表するアンカーウーマンのケイティ・クーリック

 ニュース番組「トゥデイ」「CBSイブニングニュース」などでキャスターを務めたアメリカを代表するアンカーウーマンのケイティ・クーリックが、自身が出演するナショナル・ジオグラフィック製作のテレビシリーズ「アメリカ・インサイド・アウト・ウィズ・ケイティ・クーリック(原題)/ America Inside Out With Katie Couric」について、4月11日(現地時間)、ニューヨークのAOL開催イベントで語った。

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 同シリーズは、「Muslim in America(アメリカに住むイスラム教徒)」「White Anxiety(白人至上主義の人々への懸念)」「Technology Addiction(インターネットや携帯の依存症)」「Confederate Statue(南軍の銅像=昨年のバージニア州シャーロッツビルの事件を指す)」「Gender Equality(男女平等)」「Political Correctness(政治的正当性)」などの題材を扱った全6話で構成。当事者などから直接話を聞き、アメリカの問題点を浮き彫りにしながら、多くの人々にアメリカの現況を伝える意図で製作した作品になっている。

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 今作でアメリカの12~13の土地を訪れ、現地の人々に会ったり、知り合えたりしたことに感謝をしながらも、彼らは今日のメディアに不満を持っていたと明かすケイティ。「現在、アメリカに住む多くの人々は、今日のメディアの情報を信用できなくなっているわね。その理由の一つは、多くのテレビ番組では、ただ専門家を呼んでスタジオで(題材の対象となる)人々について話しているだけだからよ。人口統計の変化、技術の変化、政治の変化など、社会の大きな変革に合わせるため問題を抱えている人々や、葛藤を体験している人々に、その問題点を直接聞いていないことが多いわ。今回、ニューヨークから離れて、とても貴重な体験ができたと思うわ」と語った。実際に現地の人々の多くは、自身の挑戦や葛藤の体験談を他の誰かに聞いてほしいのだと感じたそうだ。

 6つの中から「Muslim in America」のエピソードについて、周りにはおそらくイスラム系だと思われるが、(差別的な扱いを恐れ)あえてイスラム系であることを隠す人々も多いと切り出したケイティは続けて、「3人のノースカロライナ州に住むイスラム系の若者を扱っているのだけど、そのうちの1人は姉妹2人をアパートで殺害されているの。友人によると、姉妹はヒジャーブ(イスラム系の女性が頭や身体を覆う布)を被っていただけで、至近距離で撃たれて殺されてしまったらしいわ。3人の若者の親たちは、(表向きは)優雅さや気品を保っているものの、宗教の信念のために子供を殺されたという、言葉では表せないものを感じたわね」とその内容を説明した。

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 また、「Confederate Statue」のエピソードについては、現場にいた経験を明かし、「あの映像をテレビで観た人々は、みんなショックを受けたと思うわ。憎しみ、不寛容、偏屈、人種差別主義にあふれている中、わたしが通った大学があり、わたしの姉が知事になった場所であるシャーロッツビルのストリートで、突如あの事件が起きたの。もちろん、この街も他のアメリカの街と同様にそれなりに問題はあったけれど、この事件がシャーロッツビルの全てではないことだけはわかってほしいわ」と特別な思いを吐露した。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)

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