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櫻井翔の振り幅、キャスターから俳優まで

約4年ぶりの主演映画『ラプラスの魔女』で大学教授にふんする櫻井翔
約4年ぶりの主演映画『ラプラスの魔女』で大学教授にふんする櫻井翔 - (C) 2018 「ラプラスの魔女」製作委員会

 国民的なトップアイドル、のメンバーとして活躍する櫻井翔は、個人でも報道番組のキャスターから音楽番組の司会などまで幅広い活動を行っているが、4年ぶりの主演映画『ラプラスの魔女』が公開される彼にとって、20年近いキャリアを誇る俳優としての仕事は、現在どのような位置づけになるのだろうか。

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 もともと日本のアイドルは、歌手や俳優だけでなく、バラエティー番組などでお笑い芸人顔負けの活躍を見せるなど、幅広い分野で活動してきた。いまや多芸多才な高学歴アイドルも珍しくなく、報道番組への進出も増えてきているが、その草分けともいえるのが櫻井で、報道番組「NEWS ZERO」(日本テレビ系)には2006年から週1レギュラーでキャスターを務め、同番組の選挙特番やオリンピック番組などでもキャスターを務めている。初期には厳しい目もあったかもしれないが、現在は長年の実績と信頼により、ファン以外の一般層にもキャスターとしての一面が定着していることだろう。

 櫻井本人に、そういった受け止められ方や周囲の認識の変化について、実感を尋ねると「周囲からどう見られているかは気にしていなくて、自分がどうやりたいかしか考えていないので、それが結果としてネガティブに評価されることがあっても、やっていることそのものに大きな意味があるように思います」とマイペースかつ芯の強さを感じさせる答えが返ってきた。「年齢を重ねてさまざまな仕事をさせていただいたことで、だんだん違和感なく、いろんな仕事と向き合えるようになった気がします」と変化を実感するのは、あくまで自分の内面的な成長のようだ。

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 なお、多彩な活動には、相互作用による表現の幅を広げる狙いもあったのかと問うと、「それぞれの仕事を独立して捉えているので、影響し合うことは意識していないですね」とのこと。ただ、「演じるって、ある意味その役柄の人生を生きることだと思うので、例えば『神様のカルテ』で医者を演じた経験が『NEWS ZERO』で病院を取材した時に生かせたり、逆に『NEWS ZERO』で見聞きしたり取材したものが、結果として芝居に投影されることはあると思う」と偶然作用し合っている可能性はあるようだ。

 また、報道番組や情報番組に進出するジャニーズ事務所の後輩などが増えているが、そのパイオニアとして彼らをどのように見ているのかについては、「すごいなあと思いながら見ていますが、後輩のためというよりも、自分がやりたかったこと、進みたかった道というのが、結果として僕が最初に挑戦することになっただけなんだと思います」といたってクール。目新しさや他人の動向には左右されず、「何事も継続の先にしか未来がないし、今の目標は一つ一つのお仕事にしっかり向き合うということしかないですね」と重要なのは自らの意志で切り拓いた道を自身が突き進むことで、幅広い活動をしながらも、見据える先はシンプルだ。

 そして、今回4年ぶりの主演映画『ラプラスの魔女』が公開されるが、20年近くのキャリアとなる俳優の仕事は、櫻井にとってどのような位置づけなのかを聞くと「お芝居って難しいなあと思いながら、いつもお出かけするというか、お邪魔するような感覚があるんです」と謙虚な答え。ただ、原点である“嵐”での活動以外はすべて「毎回、ちょっとお邪魔しています」との感覚があるそうで、「俳優の仕事がどういう立ち位置なのかというと、やっぱり特別。でも、それはキャスターもバラエティー番組の司会にも言えることです」と何事にも真摯な姿勢で臨んでいることがわかる。

 そうは言っても、俳優という仕事特有の魅力は感じており「ずっと難しいなあ、大変だなあと思っているけど、それと同時に、最近は楽しいと思えるようになりました」と語る。これは自身にとって大きな変化だそうで、「今回の『ラプラスの魔女』もそうでしたが、そうそうたる皆さんとご一緒していると幸せを感じるし、その皆さんと自分がそれぞれ持ち寄った芝居が、撮影現場でアメーバ状に広がるというか、形を変えていくのが楽しいんですよね」と目を輝かせる。そして、そう思えるようになった理由を「これまでお仕事させていただいた監督たちから、RPGの武器じゃないですけど、いろんな装備品のようなものをちょっとずつつけてもらって、少しは成長や変化してきたからなのかな」と分析する。

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 俳優として、出演ペースなどのスタンスに大きな変化はないようだが、「こういう作品や役柄をやりたいといった要望はないですが、今回の大学教授役のように、求めていただくことで自分の可能性というか、役の幅の可動域を広げてもらっている感覚があるので、お話があればぜひ参加させていただきたいです」とこれまで通り大事な仕事の一つとして取り組んでいく意欲を見せていた。(取材・文:天本伸一郎)

映画『ラプラスの魔女』は5月4日より全国公開

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